エディックスシステム「用紙反転の重労働を解消。作業効率アップ 4割アップ」
2015年04月07日

エディックスシステム(広島市中区、山田修二社長)が開発・販売を行っている電気を使わない手動式紙反転装置「JSHANTEN」は、電気も工具も使わず、スペースも取らず効率的な作業環境を実現するものとして注目を集めている。
同製品は、これまで課題とされてきた印刷現場における紙の反転作業における労力を解消するために開発されたもので、誰でも簡単に紙積みの反転が行える。作業手順としては、専用パレットを上に置き、ワンタッチでシャフトパネルとサイドキールを取り付け、グリッドポストを付ける。そのまま給紙台へ移動し、シャフトパネル、サイドキールを外すだけで用紙が反転できる。
 排紙台からハンドリフトで出したその場でそのまま紙の反転が可能なため、オペレーターが手積みの力作業から解放され、高効率な生産が可能になり、高利益をもたらす。ノーマルキールで紙の高さ70cm、ロングキールで紙の高さ100cmの反転ができる(ノーマルキールまたはロングキールのみの構成も可能)。
 また、キャスター付きで移動も簡単・スピーディーに行え、反転後はそのまま給紙台に装填できる。使用後はタイル1枚分のスペースに収納できる。オペレーターが印刷しながら反転でき、アシスタントも不要な同製品を導入することによって、工場内の合理化やコスト競争力の向上に貢献する。
 同社では、オプションで各紙のサイズに合わせた特製の反転パレット(A全・菊全・四六全ほか)をはじめ、ノンストップフィーダー用のパンフレット部材も用意している。
同社が手動式紙反転装置「JSHANTEN」を開発した背景には、自社で印刷現場における紙積み作業で問題が発生したことが挙げられる。
「前工程はデジタル技術が活用されているのに、一番肝心な紙積みのところがアナログでオペレーターの力仕事になっていると痛感した。そして、普通に簡単に重い紙が裏返せないものかと考え、自社に見合った紙積み装置を開発しようと考えました」と山田社長は振り返る。
 開発に当たっては、原発停止などから電力供給が不安定なこともあり、電力を使わず、作業が難しくなく、場所も不要で1㌧の紙がきっちりと積めることをコンセプトとした。そして、山田社長は匠の気持ちで試行錯誤を繰り返しながら製品開発に取り組み、完成した製品を2011年秋に社内で使い始めた。
 その後、商工会議所の会合に参加した際に製品の紹介を参加者にしたところ、「便利が良いものだから販売すれば」と言われた。「買う立場から見るとデザイン的な部分をはじめ、いろんな問題があり、どのようにして販売すれば良いのかを悩んだ末、展示会に出展しようと決めました」と山田社長が示す通り、同社では昨年5月に開催された「JP2014情報・印刷産業展」に同製品を出展した。そして、来場者から「何か変わったものがある」と関心を集めることとなり、今年に入ってから同社には問い合わせも増え、販売台数も増えてきた。
 中には、自動反転装置を持っている印刷会社からは「自動反転装置はあるが、バッテリーが故障して修理費がかかっているが、電気を使わないためその問題はないから安心だ」との評価も得ている。実際に同社では手動式紙反転装置を採り入れてから作業効率が4割アップする好結果を生み出している。
 最近では、印刷機械メーカーからも同製品をオプションとして提案する動きがあるほか、業界外からも問い合わせが来るようになったという。「電気を一切使用せず、女性でも1㌧の紙が、まるで綿でも回しているように扱えます。故障の心配もなく使えることから、オフセット枚葉印刷機の革命につながる製品だと自負しています」と山田社長は自信を示す。実際、紙を反転する時間が大幅に短縮できることは、作業効率を高めることになる。「4色機を8色機までとは言いませんが、作業効率が4割アップすることは営業利益にもつながります」と山田社長は語っている。
現在、同製品はノーマル・ロング・フルセットといった3つのタイプが用意されており、70万円程度で導入できる(パレットは別売りで1枚25000円程度)。
なお、同製品は5月14日からインテックス大阪で開催される「JP2015情報・印刷産業展」にも出展される。