JP2020

「JP2020・ICTと印刷展」開催に当たって

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印刷ビジネスを生まれ変わらせ「新しい常識」を身につける出発点に

JP2020_西井幾雄会長
JP産業展協会
会長 西井 幾雄

平素は当協会の運営に対し格別のご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

当協会では6月に開催予定であった「JP2020・ICTと印刷展」につきまして、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から11月19日(木)・20日(金)に延期することを決めました。

世界中で新型コロナウイルス感染症が拡大したことにより、経済活動に大きな影響をおよぼし、未だ予断を許さない緊張感が続いている環境下にあって、「JP2020・ICTと印刷展」を延期開催することを決めた背景には、大きな変革期を迎える環境下で情報収集する機会を失うことを避けたいという気持ちからです。

コロナ自粛によって経済を沈ませてはいけない

過去を振り返ってみても、大きな疫病が発症した後や経済恐慌の後には必ずと言っていいほど「変化」が起こっています。今般の新型コロナウイルス感染症拡大においても同じ局面を迎えることが予測されます。これまでの「当たり前」が、当たり前ではなくなり、まさに現在は大きな転換期に突入しました。

新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から各地で開催が予定されていた印刷関連業界のイベントの多くが中止となり、「JP2020・ICTと印刷展」の開催についても当協会で慎重に検討してきましたが、大企業はもちろんのこと、われわれ中小企業にとって展示会という情報収集の機会が失われてしまうとは、出展社も来場者にも大きな影響を与えるものがあります。

「営業活動やマーケテイング活動を行いたい」という声に応えるとともに、「コロナ自粛によって経済を沈ませてはいけない」という使命感を持って当協会では、出展社・来場者・産業界に対して感動が届けられるように企画立案を進めて参りました。

危機こそが事業再構築の好機

新型コロナウイルス感染症との戦いはこれまでに経験をしたことのない敵との戦いになりますが、「チャンスはピンチの顔してやってくる」と言われるように、大きな変化に対応してこの難局を乗り越えていかなければなりません。

これから始まる変化への対応策は5年先・10年先に見た時に、「あの時に時代は大きく変わったなぁ」と実感する日が来るはずです。だからこそ、今から変化への対応を進めていくことが重要になります。

危機こそが事業再構築の好機です。新型コロナウイルスの収束が見通せず、企業の経営パラダイムにもさまざまな変化が生じている中で、日本企業が危機を乗り越え、さらに成長を続けるために何が必要なのかを皆様と考えていきたいと思います。

少人数で新しいことに挑戦する

変化の振れ幅が大きく、先の見通しにくい時代に企業が頼るべき指針として、ピーター・ドラッカー氏はかつて、「文化は戦略に勝る」と示しましたが、この言葉に再び脚光が当たっています。

経営者が緻密な戦略や計画を立てたとしても、情勢の思わぬ変化で、その戦略は陳腐化したり、的外れになったりします。逆に組織に「良きカルチャー」が根付いていれば、環境が一変しても、企業は強みを保持できるはずです。

その原動力は「少人数で新しいことに挑戦する」という組織の習慣です。危機は変革への契機でもあります。平時には難しい事業の再構築などをこの機に進めるともとに、ポストコロナ時代を見据えた業界再編も積極的に仕掛けるべきです。

危機が去った時に自社の競争力がコロナ以前と比べて上がっているのか、下がっているのか、各企業のリーダーはこの視点を常に意識しながら日々の経営の舵取りに当たってほしいと願っています。

世界初披露となる機器に注目

「JP2020・ICTと印刷展」では、新型コロナウイルス感染症の拡大によって売上が減少した分をカバーするために生産効率を向上する機器をはじめ、付加価値創造・プロデュース力を高めることで事業領域を拡大する販促アイデア製品が出展各社から数多く披露されることとなりました。

さらに、世界的に展示会が中止となったこともあり、「JP2020・ICTと印刷展」が世界初披露となる機器もあり、注目を集めています。

「危機の今こそ、次の成長を担う事業固めの時」を掲げ、ご出展いただく各社からご来場される皆様に将来に向けた最新情報が発信されますので、「JP2020・ICTと印刷展」の開催にご期待下さい。

破壊すべきは「従来の習慣」

いずれコロナ禍は何処かに忘れ去られます。印刷業界は1989年から減速が始まっています。新型コロナウイルスの感染拡大によって「次に起こる変化」が早まったに過ぎません。深刻になることなく新しい光を見出せるチャンスが来たと捉えていくべきです。

われわれが本当に破壊すべきは未来でなく、長年にもわたって印刷業界を導いて来た「従来の習慣」です。印刷ビジネスを生まれ変わらせ、「新しい常識」を身につける出発点に「JP2020・ICTと印刷展」の開催がなればと願っています。新型コロナウイルス感染症の拡大が終息に向かい、ニューノーマルな時代皆様とともに、印刷産業のさらなる発展を祈念しております。

JP産業展協会
会長 西井 幾雄

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