シーズニングスペース・時間を必要とせず、紙面温度を全面に上昇
町田印刷株式会社(埼玉県戸田市、町田誠司社長)が「JP2021・印刷DX展」で披露するオフセット枚葉印刷機用「紙面昇温装置SION」は、低温用紙の品質改善を印刷機上で解消するもの。
冬季の低温化した用紙環境でインキ着肉不良や紙ムケが多発することは特に昨今始まったことではなく以前より問題視されている。
この対応としてロータックインキへの切り換えや印刷開始より事前に工場内へ用紙を据え置くシーズニングの2つの手段しかなく、町田印刷の製造現場においても冬季シーズン前にロータックを常備し、症状の発生からインキ切り替えを開始する程度であった。
この問題は商業印刷業界のみならず、パッケージ印刷業界・フィルム原反印刷業界も同様となり、被印刷材質により、その弊害症状はさまざまである。
また、多くの企業ではシーズニング専用スペースや用紙倉庫に空調は設けていない、または設備できない環境にあり、昨今の多品種小ロット化においてシーズニングに時間に掛ける余裕がなく、例え設備されていても機能が発揮できていないのが実情となっている。
オフセット枚葉印刷機用「紙面昇温装置SION」
2012年に同社HUV機初号機導入後の初冬に発生した刷出し時の品質から突如、印圧不足に近似する症状には非常に苦労させられ、改めて用紙温度の重要性とその対処について真剣に取り組み始め開発した装置が「紙面昇温装置SION」となる。
装置特長は、シーズニングスペース・時間を必要とせず、適正とする用紙温度を給紙工程上で行い、現在主流のストリームフィーダーとなる重なり合う用紙搬送状態においても紙面全面を温める機構となりる。
装置は印刷機と連動し自動運転を可能とし、熱源の熱風を紙面および用紙間に噴射することで紙面温度を全面に上昇させるだけでなく、除電効果と紙粉除去効果も持ち合わせます。
町田印刷株式会社
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