【広瀬鉄工株式会社】圧着ＤＭ・抗ウイルスコートのベストマシンを披露

ひと目で分かる付加価値、分かりやすい付加価値の追求

創業100年を迎えた広瀬鉄工株式会社（大阪市東成区、広瀬安宏社長）では、インテックス大阪で開催される「JP2021・印刷DX展」で菊四才フレキソUVニスコーティングマシン「SAC-18」、抗菌·抗ウイルス水性ニス「Lock3」（新型コロナウイルス不活性化証明取得）を出展し、「圧着DM・抗ウイルスコートのベストマシン」を来場者に披露する。

近年、「印刷」という工程自体が持つ付加価値は以前と比較して小さくなっている。オフセット印刷であれ、デジタル印刷であれ、いかに印刷物の付加価値を高めるかが印刷会社の収益を大きく左右する要件となってきた。

このような状況下にあって同社からの提案は、「ひと目で分かる付加価値、分かりやすい付加価値の追求」。同社では100年にわたって表面光沢、中でもUV乾燥によるニスコーティングが行える製品の開発·改良を手掛け続けている。

印刷物にニスコーティングを行うメリットとしては、光沢度のアップや表面保護などが挙げられるが、それに留まらず昨今流行りのUV・水性圧着ハガキ、また感染防止のための抗菌、抗ウイルスニスコーティングに至るまで、その需要はますます拡大している。

オフセット印刷分野では、すでにインラインのニスコーティングマシンが普及しているが、デジタル印刷機の分野ではオフラインコーターがその真価を発揮する。

デジタル印刷機の得意分野は小部数·バリアブル印刷である。同社ではニスコーターを発売して以来、300台を超える実績を持っており、小型コーターではデジタル印刷分野、中でもPOD出力物に対するコーティング装置のスタンダード機として採用されている。

前述の圧着DM用の糊塗は、昨今大きく需要を伸ばしているDM中、個人情報保護の要求やターゲットマーケティング的手法の拡大で加工部数はますます小ロット化している。加えて、発送コスト削減策としてハガキ仕様で多くの情報が盛り込める圧着DMの需要が拡大している。

菊四才フレキソUVニスコーティングマシン「SAC-18」

菊四才フレキソUVニスコーティングマシン「SAC-18」は、フレキソ方式の採用によってすべてのスポットコーティングの圧着ニーズに対応致するもの。

もうひとつ需要の多い仕事はＷＥＢアルバムであり、長期間の保存という面では簡易式のロールコーターでは難しいアルバムの表面加工にも｢SAC-18｣であれば安心して対応でき、フレキソ方式がもたらす平滑性が好評を得ている。

同社では、社会貢献にもつながる前述の抗菌抗ウイルス用ワニス塗装も用意している。

昨今、同社のコーターは複数台、令和２年度新型コロナウイルス感染症緊急対策設備投資支援事業の対象機に認定されている。

「SAC-18は、同社の100年にわたるオフセット印刷機製造技術を投入した小型フレキソコーティングマシン。

オンデマンド時代に対応した小ロット·多品種から大量処理までユーザーニーズをカバーするだけでなく、素早く·簡単にニスコーティングが行える機能、耐久性やコーティング精度といった基本性能に加え、洗練されたフォルムのボディカバーデザインといった構成要素、その細部までにこだわって開発されている。

機構は日本設計メカで安定稼働を約束。同社のコーターでさらなる付加価値を創造できる。

SACシリーズが創出する新しい価値

【表面光沢の価値】

オープン型ドクターチャンバーフレキソ方式を採用したコーティングマシンであり、高い光沢を実現するための基本性能を全て標準装備し、印刷物の価値をさらに高められる。

【スポットコーティングの価値】

本格的フレキソコーティング本格的フレキソコーティングマシンであり、見当精度の高いスポットコーティングで印刷物の訴求力をさらに高め、新しい仕事をもたらすことができる。

【表面保護の価値】

安定した塗工面を実現。長期間の保存が必要な印刷物にも表面加工が行え、大きな効果をもたらす。

【環境保護の価値】

水性コートもアタッチメントの追加も可能。

【各種抗菌コートに対応】

SACシリーズは水性コートもアタッチメントの追加が可能となる。

【全グリッパー搬送方式】

乾燥·積載はオフセット印刷機方式で安定した塗工を実現する。

抗菌·抗ウイルス水性ニス「Lock３」

広瀬鉄工株式会社ブースでは抗菌·抗ウイルス水性ニス「Lock３」（新型コロナウイルス不活性化証明取得）の製品紹介も行う。

同製品は、独レーゲンスブルク大学の研究所とTriOptoTecGmb社が開発したDyphox技術（光増感剤による一重項酸素抗菌効果）をベースに、Varcotec社が印刷業界向けに開発した印刷用水性ニスで、エンベローブウイルス（Sars-Covid-２を含む）に対してLog6.85の不活性化照明を取得したもの。

優れた効果と安全性が立証されており、すでにEuroでは抗菌ロゴマークとして浸透している。新しい生活様式の中で今までの付加価値としてのニス加工（加飾·表面加工）から、今後は安全·安心のために必須な標準仕様へと移行していくことが期待されている。

細菌·ウイルス·真菌の３つに対して有効であることに由来した同製品は、光触媒反応によって塗布面に一重項酸素が発生するため、細菌·抗ウイルスに作用して不活性化の効果を発揮する。

同製品での塗工済みの表面では室内光（400～700㎚／600㏓）の下で１分99·99％の細菌・ウイルスなどを不活性化することができ、その効果は３年間持続する。

同製品以外に一般的に知られている各種抗菌資材（抗菌物質）と比較した場合、同製品はあらゆる項目において効果や安全性について優位性が確認されている。特に乾燥状態での効果は有害紫外線以外では同製品だけとなっている。

このほかにも、検査搬送機180台の実績を持つ同社ではオフライン枚葉印刷検査装置をはじめ、フレキソオフラインコーティングマシン「ACシリーズ」、高速枚葉グラビア印刷機「HGC-41」、UVラミコートシステム「UV LAMI-COATER」、インクジェットマルチプリンター(インクジェット印刷＋ドライヤー＋検査＋水性フレキソコーター)といった製品の魅力についても紹介する。

「当社は今年創業100周年を迎えることができました。これもひとえにお客様のご支援の賜物です。安心と安定の日本国産技術の集大成として、今後も各種コーター機、各種検査搬送機の製作に邁進していきます」と広瀬社長は語っている。